裸眼の人(コンタクトレンズの人も)は、見口を高くして(伸ばして)使います。
眼鏡の人は、眼鏡を外せば、見口を高く(伸ばして)しても使用出来ます。
眼鏡をかけたまま使用する際は、見口を低くして(下げて)使います。
右目~左目までの長さは人によって様々です。
眼幅を調整せずに接眼レンズに目を近づけると、
右目と左目にそれぞれ円が図の様に分かれて見えます。
※〇が2つ見えている状態
接眼レンズを目に近づけたまま双眼鏡の左右を図の矢印の様に動かして
2つの円が重なって、1つの円に見えるように幅を調整しましょう。
左目を閉じ、視度調整リングを回して右目のピントを合わせます。
IFは、視度調整リングでピントを合わせます。
視度調整リングは右目、左目のそれぞれ両方にあります。
右目を閉じて左目の視度調整リングを回し、左目を閉じて右目の視度調整リングを回して片目ずつピントを合わせます。
※ピントが合っているかの判断は、文字を見たときに滲みがないかを目安にすると分かりやすいです。
これで 準備完了!!
正しい使い方で劇的に見え方が向上します。
双眼鏡で遠くを見ると、自分の手元のブレが増幅して視野が揺れて見えます。
倍率:10倍までは、ほとんどの人が気にならない視野の揺れですが、倍率:12倍以上になると長時間の観察で疲れを感じたり、人によっては酔ってしまう場合もあります。
双眼鏡は両手で持ちます。
見る方向を変えるときは双眼鏡本体ではなく頭ごと上下左右に動かしましょう。
椅子や柵に肘をついたり電柱や木によりかかると手振れが大幅に軽減します。
大口径の双眼鏡は重量が大きくなり、
構える腕が疲れやすくなります。
三脚を使用すれば、手振れせず長時間の観察が可能です。
三脚へ双眼鏡を固定するには、アダプターが必要です。
16×42 3.8°
倍率
対物レンズ
有効径(mm)
実視界(°)
倍率:〇倍の双眼鏡は「□m離れた対象が〇分の1の距離まで近づいた大きさに見える」
例えば…
16倍 = 距離が1/16に近づいたように見える
10倍 = 距離が1/10に近づいたように見える
見え方の計算は「距離÷倍率」と覚えると簡単です。
例えば、80m離れた距離から8倍の双眼鏡で見ると 80m÷8(倍)=10m
「10mの距離に近づいたときの大きさで見える」と計算できます。
では、100m離れた距離から8倍の双眼鏡で見るときはどうでしょう。
100m離れた距離から見た
8 倍 と 10倍 の違い
見え方のイメージは「視野シミュレーター」へ!
対物レンズの直径(mm)のこと
有効径が大きいほど光を多く集めるので明るく見え、像がよりくっきり見えます。
双眼鏡で一度に見ることができる範囲を角度で表したもの
実視界の比較は、比べる双眼鏡が「同じ倍率かつ同じ対物レンズ有効径のときのみ」可能です。
双眼鏡で一度に見ることができる1000メートル先の範囲
例えば、1000m視界:83.8m の場合は、
1000m離れた場所から双眼鏡で見ると、83.8mの高さのビルがぴったり視野の円に収まって見えます。
明るい環境
人間のひとみ(瞳孔・黒目)は約2~3mmになる
使う双眼鏡のひとみ径の値が
ひとみ径:2mm
ひとみ径:7mm
どちらも明るさは肉眼と同じように感じる
→双眼鏡のひとみ径が人間のひとみと同じ直径かそれ以上の大きさのとき、
ひとみ径が大きすぎてもひとみに入る光の量はどちらも変わりません。
そのため、「ひとみ径2mm」と「ひとみ径7mm」どちらの双眼鏡を使っても明るさは変わらず、肉眼と同じように感じます。
暗い環境
人間のひとみ(瞳孔・黒目)は約4~7mmになる
使う双眼鏡のひとみ径の値が
ひとみ径:2mm
肉眼より暗く感じる
→人間のひとみより、双眼鏡のひとみ径が小さいため
(人間のひとみ > 双眼鏡のひとみ径)
人間のひとみに対して光が足りず暗く感じます。
ひとみ径:7mm
明るさは肉眼と同じように感じる
→人間のひとみより、双眼鏡のひとみ径が同じか大きいため
(人間のひとみ ≦ 双眼鏡のひとみ径)
肉眼と同じような明るさに感じます。
※同じひとみ径の双眼鏡は、明るさは同じです。
比較して覗いたときに、目に見える明るさに違いがあると感じるのは
「プリズムやレンズの性能・コーティングの種類など」によって光の透過率に差がでるためです。
これらの性能が高い双眼鏡は価格も高くなることが多いです。
双眼鏡を覗いたときに視野全体を見ることができる、眼の位置から接眼レンズまでの距離
眼鏡をかけたまま双眼鏡を使用する際は、
アイレリーフが15mm以上あると
接眼レンズ側の外枠が視野に入らないので見やすいです。
ピントが合う最短の距離